ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ 全30本のタイトル&キャッチコピー

北米版に続いて、日本版『ニンテンドークラシックミニ』が発表されました。相撲版『ファミリースタジアム』こと『つっぱり大相撲』が収録されていたり、テクノスジャパン作品が3本も収録されていたり、「ゲームセンターCX」の第1回で挑戦ソフトとなった『アトランチスの謎』が収録されていたりと、アメリカとは一味違う日本ならではのチョイスになっているようです。
YouTubeで公開されているプロモーション映像では、全30本それぞれの内容を見事に要約した絶妙なキャッチコピーが付いているのですが、このコピーが公式サイトでは使われていないようなので書き起こしてみました。

1983年(2タイトル)

とらわれたレディーを救えるか『ドンキーコング
1983/7/15 任天堂

ふたりで遊べる『マリオブラザーズ
1983/9/9 任天堂


1984年(2タイトル)

クッキーを食べつくせ『パックマン
1984/11/2 ナムコ

ベストタイムで走り抜け『エキサイトバイク
1984/11/30 任天堂


1985年(5タイトル)

割って割られて風船バトル『バルーンファイト
1985/1/22 任天堂

雪山の頂上を目指せ『アイスクライマー
1985/1/30 任天堂

敵の大群を撃破せよ『ギャラガ
1985/2/15 ナムコ

カンフーで平和を取り戻せ『イー・アル・カンフー
1985/4/23 KONAMI

さらわれたピーチ姫を救え『スーパーマリオブラザーズ
1985/9/13 任天堂


1986年(7タイトル)

リンクのはじまりの物語『ゼルダの伝説
1986/2/21 任天堂

謎だらけの島を冒険せよ『アトランチスの謎
1986/4/17 サンソフト

パワーアップして撃ちまくれ『グラディウス
1986/4/25 KONAMI

この難しさに耐えられるか『魔界村
1986/6/13 カプコン

パズルを解いて迷宮を進め『ソロモンの鍵
1986/7/30 テクモ

サムスの戦いが幕を開ける『メトロイド
1986/8/6 任天堂

再び目覚める悪魔たち『悪魔城ドラキュラ
1986/9/26 KONAMI


1987年(2タイトル)

リンクと新たな冒険へ『リンクの冒険
1987/1/14 任天堂

目指せ未来の大横綱つっぱり大相撲
1987/9/18 テクモ


1988年(3タイトル)

今度はマリオが七変化『スーパーマリオブラザーズ3
1988/10/23 任天堂

ドラマチック忍者アクション『忍者龍剣伝
1988/12/9 テクモ

悪の野望を打ち砕け『ロックマン2 Dr.ワイリーの謎』
1988/12/24 カプコン


1989年(2タイトル)

「くにお」と「りき」が大暴れ『ダウンタウン熱血物語
1989/4/25 テクノスジャパン

双截拳でなぎ倒せ『ダブルドラゴンⅡ ザ・リベンジ』
1989/12/22 テクノスジャパン


1990年(4タイトル)

最強闘士vsエイリアン『スーパー魂斗羅
1990/2/2 KONAMI

ジョブチェンジで強くなる『ファイナルファンタジーⅢ』
1990/4/27 スクウェア

カプセル積んでウイルス退治『ドクターマリオ
1990/7/27 任天堂

運動会でも大暴れ『ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会』
1990/10/12 テクノスジャパン


1991年(1タイトル)

マリオと一緒に本格ゴルフ『マリオオープンゴルフ
1991/9/20 任天堂


1992年(1タイトル)

引っこ抜いたら敵にぶつけろ『スーパーマリオUSA
1992/9/14 任天堂


1993年(1タイトル)

飛んで吸ってコピーして『星のカービィ 夢の泉の物語
1993/3/23 任天堂



関連リンク:
ファミコンが、手のひらサイズで”再”登場! | トピックス | Nintendo
Amazon.co.jp: ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ| ゲーム

iOS版『スーパーマリオラン』から岩田元社長の意向を勝手に読み解く


今回発表になった『スーパーマリオラン』は、

  • 「無料+売り切り」。宮本さんも壇上で「一定のお金をいただくが、そのあとはどんなに遊んでもお金がかからない仕組みを考えている」とおっしゃっていた(14:00〜)ので、課金操作をいちど行うだけでずっとプレイできそう。
  • 完全オリジナル作品。3DSとかWii UとかNXのソフトの「体験版」みたいなモノではないし、バーチャルコンソールのような既存タイトルの移植でもない。スマートフォンのために作られた作品。決して市場を軽視していない。
  • なおかつ「もっと面白くて量も多いマリオを遊びたければ任天堂のハードを買ってね!」というメッセージにもなっている。(NXが存在していない)現時点でも、3DSWii Uを買えば「もっと面白くて量も多いマリオ」が何本でもプレイできるので、本作をきっかけに任天堂ハードに興味を持つ人が増えることも期待できそう。

といった内容になっているらしい。これまで、株主総会で故・岩田社長がスマートフォン市場への参入に関しておっしゃっていたことが、確実に反映されていると感じました。

でも、確かに『チャリ走』(をはじめとするラン&ジャンプゲーム)に似てる。初代『スーパーマリオブラザーズ』と『パックランド』のことを思い出しました。

「任天堂、次世代ゲーム機にカートリッジ採用」の件について

任天堂、次世代ゲーム機にカートリッジ採用へ=関係者 - WSJ
この記事に関して「任天堂が先祖返りした」的なコメントを拝見したのですが、「カセットとCartridge」「ゲーム機とConsole」のニュアンスの違いが話をややこしくしているのかな? と思いました。
まず「カートリッジ」というのは、日本だと(カセットテープサイズの)「カセット」と同義語のように扱われがちですけども、そもそも「Cartrigde」はニンテンドーDS3DSの「SDカードサイズ」の物にも適用される呼称です(ROM cartridge - Wikipedia)。ですので「カートリッジ」を採用したからといって「ファミコン時代に戻る」というわけでもないと思われます。
それと、この記事にある「次世代ゲーム機」は原文(英語版のWSJ)だと「Nintendo’s New NX Console」です。「NX Console」は(公式発表ではありませんが)「据え置き機でありつつ持ち運べる携帯機としても楽しめるゲーム機」としてすでに報道されています。ものすごく雑に言うと「ニンテンドー3DSHDMI端子がついていて、家ではテレビにつないでプレイできる」みたいな感じでしょうか。このNXのゲームソフトが「Catridge」で供給されるというのは、オンラインのアプリストア全盛の昨今とは言え、玩具店をはじめとした小売を販売網とする任天堂としては「いつも通りの選択」としか言いようがない気がします。

なおかつ、今回のWSJの和訳記事は原文の半分弱しか掲載されていなかったようで、原文の意図が若干反映されていなかったように感じました。
拙訳ですが、和訳記事になかった部分を以下に要約しました。

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シャープのことは●●でも、電子ノートのことは(以下略


「シャープの製品を購入したいという人が減っている」というニュースを見ました。これに限らず、鴻海傘下となったシャープさんに関する最近の報道の中からポジティブなものを見つける方が難しいような状況です。
でも私には、iPodiPadなんかと同程度に「画期的」かつ「無くなってしまうと困る」シャープ製品が一つあります。それが「電子ノート」です。
(私が使っている電子ノートは型番WG-S20で、一世代前の機種です。最新機種のWG-S30では、ページ編集やアンドゥなどの便利な機能が加わっています)

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まるで「ピンボールの名場面集」。インクの染みも美しい秀作『INKS.』

■INKS.■State of Play Games■iOS■2016年5月6日■ピンボール/パズル■240円■★★★★★
パズル要素の強いピンボールゲーム。たくさんのレベル(盤面)が用意されており、盤上のすべてのチェックポイントを通過すればレベルクリアとなる。盤上を彩るインク風の美しいエフェクトも特徴のひとつ。

公式サイト / App Store

元来、ピンボールは「限られたボールでいかに高得点を稼ぐか」という遊びであり、『David's Midnight Magic』にしても『ポケモンピンボール』にしても『Star Wars Pinball』にしても、たいていのデジタル版ピンボールゲームがそのお約束を踏襲していた。こうした従来のピンボールゲームは、「まずゲームのルールや約物の意味を覚える必要があり、さらにルールを覚えてゲームに慣れ上達するにつれ、どんどん一回ごとのプレイ時間が長くなっていく」という(昨今のスマートフォン時代には若干フィットしない)特徴があった。

この『INKS.』は、ピンボールをモチーフとして採用しつつ、従来のピンボールゲームの特徴からあえて逃れることで、スマートフォンでも手軽に楽しめるようになっている。本作の目的は長時間のプレイでハイスコアを狙うことではなく、「いかに最短の手数で盤上のチェックポイントをすべて通過するか」である。何度ミスしてもチェックポイントをすべて通過すればクリアだけはできるが、盤面の形状や障害物の配置を見極めて、もっとも少ない手数でクリアすれば「スター」を獲得できる。ピンボールの仕組みを使ったパズルゲームとも言えそうだ。
本作がこれまでのピンボールゲームと違うのは、「比較的シンプルな盤面が大量に用意されている」という点だ。全部で5つのステージがあり、それぞれのステージに24のレベル(盤面)がある。後半の2つのステージは各120円の課金アイテムとなっている。さっそく購入して遊んでみたが、ステージごとに難易度が上がるというよりも、レベルデザインの作風がステージごとに異なっている、という感じの作りになっていて、最初に入っている3ステージとはまた違ったテイストを楽しむことができる。
なお、セーブデータはiCloudに保存されるので、iPhoneiPadを使い分けてゲームを進めることもできる。iPad Air 2でプレイすると、バンパーにぶつかった時などのリアルな効果音が鳴るたびにiPadの背面がいい感じで振動し、本当にこういうピンボール台で遊んでいるみたいな気分になる。

インクをモチーフにした美しいグラフィックも本作の大きな特徴のひとつだ。ボールがチェックポイントを通るとインクが破裂したり染み出したり、ボールがインクの上を通ると盤上にボールの軌跡が残ったり(この軌跡が攻略の手がかりにもなる)といった描写がとてもキレイで、見ているだけで楽しくなってくる。クリアしたあとの盤面は、まるで絵画アプリで描いた絵みたいになる(このクリア済みの盤面をSNSなどでシェアする機能も付いている)。まさに公式サイトの言葉通り「Art and gameplay as one」な感じ。目的は最短の手数だけど、あえてクリアせず延々と盤面を汚しまくるのも面白い。
どのレベルも簡潔かつ緻密な計算のもとに作られており、しかもどのステージのレベルも自由に選択できる。限られた複雑な盤面の中で延々とストイックに攻略していくピンボールゲームとは違い、ピンボールの楽しさを色々な盤面で気軽に楽しめる内容となっている。とはいえ、序盤のレベルでは適当にやっていてもスターを獲得できるものの、レベルごとに難易度はどんどん上がっていき、かなりの試行錯誤の積み重ね(と若干の運)が必要になってくる。よっぽどピンボールが上手い人でも、けっこうな時間を楽しめるのではないだろうか。質も量も含めて、240円で本当に元が取れるのか心配になるぐらいの秀作。iOSの有料アプリとしてはまさに「出色」の出来だ(ダジャレです)。
私はピンボールのことはまったく存じあげないけど、この『INKS.』をプレイしていると「ピンボール名場面集」な感じもする。普通のピンボールなら不連続に現れる様々な場面(バンパーだらけの得点エリアにボールを突っ込むとか、細い隙間をギリギリのタイミングで狙い撃つとか、レーンを通って2階へ行って上フリッパーでターゲットを狙撃するとか……)をスライスして各々のレベルに振り分けた、という印象。『メイドインワリオ』みたいに、盤面が次々にランダムで出てきてサドンデスでどんどん攻略していく、みたいなモードがあったら面白そう。

人生で最初に「積んだ」ゲームを覚えていますか?


積みゲー」とは何か。『テトリス』的なパズルゲームのことを指す場合もあるが、ここでは「買ったけど最後まで遊ばずに(あるいは一度も遊ばずに)放置してしまったゲームソフト」として読んでください。
面白いゲームソフトが質的にも量的にも不足していた1980年代、私は「積みゲー」とは無縁だった。仮に積んでみたところで、かわりに遊ぶゲームソフトが潤沢にあるわけでもないからだ。たとえつまらないファミコンソフトでもきっちりクリアして売却し、それを資金にして次のソフトへ、という理想的なサイクルを維持していたのである。理想的なのか。
やがてメガドライブPCエンジンといったゲーム機、そしてX68000のような高性能なパソコンが登場し、さまざまなジャンルの面白いゲームが大量に出回るようになってくると、あの「理想的なサイクル」に停滞が生じるようになる。「積む」ことと「面白いゲームが増える」ことの間には密接なかかわりが存在するのだ。私が最初に「積んだ」ゲームは、1990年代前半に光栄(現・コーエーテクモ)さんが発売した『三国志III』(X68000版)だったと思う。
ファミコン版『三国志』(1988年)のノリ(比較的シンプルでわかりやすいゲーム内容とかデカいフォントとか)を期待して購入した『三国志III』だったが、意に反して中身がかなり複雑化していた。戦闘がクォータービューになったのには感動したけど、とにかくコマンドが細かくなって実行できることが増え、「これは真面目にやりだしたら長くやりそう」と尻込みしたのをはっきり覚えている。そして「いつか暇になったら遊ぼう」とか言ってX68版『悪魔城ドラキュラ』か何かに逃避。「いつか」は永遠に来ない、と近藤麻理恵さんがおっしゃっていた通り、私のX68版『三国志III』にも「いつか」は訪れず積みゲーの山の礎となったのであった。
その一方で、『三国志III』とだいたい同じ時期に光栄さんが発売した『ロイヤルブラッド』(架空の中世北欧ファンタジー的な世界観が採用された歴史シミュレーションで、三国志シリーズよりも難易度が低め)は夢中でやり込んだので、けっきょく私には『三国志III』は(世界観・難易度的に)合わなかった、ということなのかもしれない。のちに私はGBA版やDS版の『三国志』を購入してぼちぼちプレイし、あのとき積んだ『三国志III』の供養をさせていただいたのでした。供養って。
お金を払って購入するぐらいだから、そのゲームが好きだったり興味や期待を持っていたはずなのに、なぜか「積みゲー」と化してしまう。その理由もさまざまだろう。特に、人生で最初に「積んだ」ゲームは、その人それぞれの歴史や物語を伴っているような気がする。あなたは人生で最初に「積んだ」ゲームを覚えていますか。

なぜ非課金ユーザーはお金を払わないのか


Gamasutraに、Pavel Golubev氏の記事「なぜアプリのユーザーはお金を払わないのか」(Free-to-Play (F2P) - Why Mobile App Users Don't Pay)が掲載されていました。いわゆるフリーミアム型のゲームにおいて(いわゆる「ガチャ」で射幸心をあおるような手法とは別に)ユーザーからお金をいただくにはどうすればいいか、という内容となっており、簡潔で要点を押さえた記事だと感じました。

以下、一部引用します。詳しくは元記事をご参照ください。

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