シンプルな美しさに磨きがかかった傑作『Geometry Wars 3: Dimensions』
■Geometry Wars 3: Dimensions■ Sierra/Lucid Games■Windows/Mac/Linux/PS3/PS4/Xbox 360/Xbox One■2014年11月26日■シューティング ■1,500円(Mac App Store)■★★★★★
固定したフィールドで全方向に移動しながら撃ちまくるツインスティック型シューティングゲームシリーズの最新作。雲霞のごとく出現する記号的な敵キャラクターを片っぱしから撃墜してゆく。本作からステージ構造が立体的になり、ワイヤーフレーム風のグラフィックもさらに美しくなった。
『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』、みなさんやってますか。そろそろメニュー画面の配置とか階層のつくりみたいなものを見直してみてもいいような気がする(オプションどこだっけ? バットで引っぱたくやつどこだっけ? みたいな感じになることが多いんで)けど、ほとんどケチのつけようのない鉄壁の完成度ではある。でも、Wii U用のソフトということでパーティーゲーム的なテイストが強くなっていて、3DS版に比べると、一人で遊んでもあんまり有り難みがない方向に進化していたのがちょっと残念だった。ワールドスマッシュもいいけど「超フィールドスマッシュ」とか「フィールドスマッシュU」とか欲しかったっす。
でも私は平気だ。なんたって、最高の一人プレイが楽しめる『Geometry Wars 3: Dimensions』が発売されたから。
前作までは平面ステージが舞台のシューティングだったが、本作はついにステージが立体的になり、ステージの曲面に沿って移動しつつ敵を狙って撃墜していく楽しさが加わった。 Shinenの『Nano Assault』シリーズにちょっと似てるけど、それはあくまでステージの構造だけ。記号的な敵キャラの大群を、自動連射の弾で次々に撃破していくというストイックでシンプルなゲーム内容は相変わらずそのままだ。
今回はドローン(DS版にもあった無人のオプション)のパワーアップやボスキャラといった追加要素も若干あるけど、本質的な部分は変わっていない。もっと派手なパワーアップとか複雑なゲームシステムを加えてもおかしくないのに、よく踏みとどまったなあと感心する。
これまでのシリーズと同様に、ルールの違う様々なモードが収録されている。お題に従ってステージをクリアしていく「ADVENTURE」と、過去作でおなじみのEVOLVED、DEADLINE、PACIFISMといったモードが入った「CLASSIC」に分けられており、どのモードも一癖あって何度も繰り返し楽しめる内容になっている。
私はこのシリーズをDSとiPadで遊んでいたが、今回はついにMac版が発売されたのでMac App Storeから購入してみた。このシリーズのMac版が正式にリリースされるのは、たぶん今回が初めてだ。
残念ながらWii U用のゲームキューブタップは使えなかったけど、PS3のコントローラーは使えた(Xbox 360の有線パッドも含めて公式にサポート)。コントローラー操作が一番やりやすいけど、キーボードでの操作も面白い。キーボード+マウスなら自機と照準を別々に移動させる『SDI』(セガ・1987年)方式になるし、キーボードだけだと8方向へ正確に移動/射撃を行えるようになる(WASDで移動+カーソルキーで射撃)。
2010年に発売されたiOS版は、今でも飽きずにiPadでプレイしている。グラフィックからゲーム内容に至るまで、シンプルな美しさみたいなものを突き詰めて作られているのが、何度プレイしても新鮮に感じられる秘訣なのかもしれない。どうやら今回もそれは健在みたいだ。
Sierra - Geometry Wars³| Dimensions
Steam:Geometry Wars〓 3| Dimensions
Mac App Store - Geometry Wars 3
iTunes の App Store で配信中の iPhone、iPod touch、iPad 用 Geometry Wars〓| Touch
Geometry Wars: Galaxies (輸入版:北米)
- 出版社/メーカー: Vivendi Universal
- 発売日: 2007/11/29
- メディア: Video Game
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