「ハードコアゲーム」と言えば?
現在アップルのApp Storeに、上のような「おすすめハードコアゲーム」というページがある。「期間限定価格」と書かれているので、ある時期だけ掲載される企画ページらしい。
ここに掲載されている作品については何の文句もない。この中のいくつかは購入してプレイしたことがあるけど、確かに「おすすめ」する価値のある面白いゲームばっかりだった。
私がちょっと驚いたのは、これらのゲームアプリを「ハードコアゲーム」という言葉でくくっているという点だ(もちろん、ハードコアとカジュアル・ソフトコアのどっちが良い悪い、みたいなことを言いたいわけではない)。
たとえば『LIMBO』や『EPOCH.2』は、これまでのアクションゲームの複雑な要素を注意深く解体し、普段あまりゲームをしない人でも楽しめるように作られている。『Infinity Blade III』は、とても美しいグラフィックに反して操作はずいぶん簡単で、とても取っ付きが良い内容だ。私は、この企画ページに載っている作品の大半は「ハードコアゲーム」じゃないと思う。
でも、多分スマホユーザーの大半がこれらを「ハードコアゲーム」と呼ぶことに違和感を持っていないんだろうとも思う。「ハードコアゲーム」の定義に絶対はなく、時代とかプラットフォームとかプレイヤーの意識みたいなものや、ジャンルごとの内容の洗練・先鋭化によって大きく変化していくんだと感じた。「カジュアルゲーム」をスマホで日常的に楽しんでいる人にとっては「何をいまさら」なことかもしれないけど。
パソコン版の『ウィザードリィ』のような初期のコンピュータRPGは間違いなく「ハードコアゲーム」だった(魔法を唱えるときは、魔法名をキーボードで打つ必要があったりした)。その後、RPGは誰でもプレイする一般的なジャンルとなった。
逆に、シューティングゲームというジャンルは『スペースインベーダー』『ギャラクシアン』『ゼビウス』などの名作によってアーケードゲームをポピュラーなものにしたが、その後の進化と淘汰を経て、現在ではかなりハードコア寄りのジャンルに落ち着いている。
私は、ハードコアゲームと聞くと『大魔界村』(1988年)が頭に浮かぶ。みなさまはどんなタイトルを思い浮かべますか。
ある知人は、iPhone 5s購入を機に出会ったLINEのゲーム(絵柄をなぞって消す、みたいな内容)で生まれて初めてゲームにハマり、この同じゲームだけを毎日ずーっとプレイしている。この知人に、今回の企画ページの「ハードコアゲーム」のいくつかをプレイしてもらったが、まったく受け付けてもらえなかった。『アングリーバード』でさえ「よくわからない」と一蹴されたのには驚いた。
ハードコアとカジュアルの境界線、これからどうなる。
任天堂がスマホで出しても角が立たなそうなゲーム
任天堂の決算説明会。Wii Uのビジネスを筆頭に、とにかく好調ではないということらしい。スマートフォンがらみの要求も高まってるみたいだけど、今すぐ任天堂がスマートフォン向けにゲームを発売したところで現状を打開できるとも考えにくいし、任天堂がスマートフォン向けゲームの開発に資源を割くことも当面なさそうに思える。
それでも、本当に任天堂がスマートフォンでゲームを出したらどうなるのか、一度見てみたい気もする。しかし、スマートフォン向けにマリオやゼルダやポケモンを出そうとすれば、社内外に角が立つので不可能だろう。かといって、説明会で解説された「ユーザー同士の交流を促すアプリ」というのも何だか物足りない。
もし任天堂が、なるべく波風を立てることなくスマートフォン向けにゲームソフトをリリースするとすれば、
- もしリリースしても、それほどデカい話題にならないタイトル
- 既存の作品の移植(新規IP立ち上げよりも低コスト)
- 「とりあえず様子見」感(ガチのスマホ参入でないことをアピール)
- しっかりした内容(中途半端な内容ではかえって波風が立ちそう)
といった要件を満たした作品がいいのではないかと思う。
これらの要件に合いそうな任天堂作品を3つ選んでみた。実現の可能性が乏しいのは承知の上なので、話半分で読んで下さい。
DS美文字トレーニング(2008年・DS)
ゲーム感覚で楽しめる、脳トレブームから派生した文字練習ソフト。類似アプリと比較しても完成度は高い。知り合いの子供が2人、このソフトをずっと遊んでいたが、現在2人ともとても字がうまい。このソフトのおかげかどうかは知らないけど。
エレクトロプランクトン(2005年・DS)
インタラクティブな音楽ソフト。メディアアートの秀作。画面上の「電子プランクトン」をマイクと画面タッチで操ることで、美しい音楽と映像が生成される。音ゲーというよりも「シンセサイザー玩具」という感じ。DSよりもむしろiPhoneにぴったりな内容。
まわるメイドインワリオ(2004年・GBA)
GBAのカートリッジ内に回転センサーを組み込んだ、『メイドインワリオ』シリーズでも異色の傑作。回転操作によるバカで面白い「5秒ゲーム」を多数収録。『リズム天国』もいいけど、「本気で参入」感が強すぎる。こっちの方が「うっかりスマホに来ちゃったぜガハハ」感が演出できそう。
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ファミコンから「団地妻」まで……30周年を迎えたもの色々
アップルの初代Macintoshが今年で30周年。ファミコンも30周年。さらに、セガの初代テレビゲーム機・SG-1000も30周年であることを、ゲームセンターCXのお祝い企画で知った(ファミコンとSG-1000は1983年7月発売)。
というわけで、現時点でだいたい30周年を迎えている1983〜1984年生まれの物件をざっくり調べてみた(業務用ゼビウスは1983年1月なのですでに31周年だったりしますが)。
1983年
ゲームタイトル
・ゼビウス(業務用、ナムコ)・エレベーターアクション(タイトー)
・リブルラブル(ナムコ)
・マッピー(ナムコ)
・ハイパーオリンピック(コナミ)
・ちゃっくんぽっぷ(タイトー)
・ロードランナー(Apple II版、ブローダーバンド)
・サンダーフォース(テクノソフト)
・信長の野望(光栄)
・団地妻の誘惑(光栄)
・ドアドア(エニックス)
・森田のバトルフィールド(エニックス)
・アルフォス(エニックス)
・ポートピア連続殺人事件(エニックス)
・3Dゴルフシミュレーション(T&Eソフト)
・惑星メフィウス(T&Eソフト)
・爆弾男(ハドソン)
パソコン
・PC-6001mkII(NEC)・PC-6601(NEC)
・PC-8001mkII(NEC)
・PC-8801mkII(NEC)
・PC-100(NEC)
・FP-3000(カシオ)
・SMC-777(ソニー)
・MZ-2200(シャープ)
・パソピア7(東芝)
・MSX(マイクロソフト+PCメーカー)
・Lisa(アップル)
・IBM 5550(IBM)
・MS-DOS 2.0(マイクロソフト)
ゲーム機
・ファミリーコンピューター(任天堂)・SG-1000/SC-3000(セガ)
・オセロマルチビジョン(ツクダオリジナル)
・光速船(バンダイ)
・RX-78 GUNDAM(バンダイ)
・アルカディア(バンダイ)
1984年
ゲームタイトル
・ゼビウス(ファミコン版、ナムコ)・スーパーゼビウス(ナムコ)
・タイニーゼビウス(電波新聞社/ナムコ)
・グロブダー(ナムコ)
・ドルアーガの塔(ナムコ)
・パックランド(ナムコ)
・ギャプラス(ナムコ)
・エキサイトバイク(任天堂)
・スターフォース(テーカン)
・1942(カプコン)
・マーブルマッドネス(アタリ)
・サンダーストーム(データイースト)
・サーカスチャーリー(コナミ)
・新入社員とおるくん(コナミ)
・B-WING(データイースト)
・ロードランナー(ファミコン版、ハドソン)
・サラダの国のトマト姫(ハドソン)
・北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ(アスキー)
・ボコスカウォーズ(アスキー)
・夢幻の心臓(クリスタルソフト)
・ザ・ブラックオニキス(BPS)
・ドラゴンスレイヤー(日本ファルコム)
・ハイドライド(T&Eソフト)
パソコン
・Macintosh(アップル)・Apple IIc(アップル)
・MZ-1500(シャープ)
・X1turbo(シャープ)
・FM-77(富士通)
・FM-16β(富士通)
・FM-NEW7(富士通)
・IBM PC/AT(IBM)
・MS-DOS 3.1(マイクロソフト)
・jX-WORD太郎(ジャストシステム)
ゲーム機
・SG-1000II(セガ)・スーパーカセットビジョン(エポック)
以下のページを参考にさせていただきました:
http://www.famitsu.com/guc/blog/tvgame/11475.html
みんなの好きな1983年アーケードゲームランキング
みんなの好きな1984年アーケードゲームランキング
wikipedia:アーケードゲームのタイトル一覧
wikipedia:スーパーカセットビジョン
1984年のパソコンの広告(週刊朝日) - 271828の滑り台Log
パソコンの歴史 | 年代流行
パソコンの歴史<コンピュータの歴史<歴史<木暮仁
パソコンの歴史 1983年
パソコンの歴史 1984年
目頭切開(目尻・眉下も)の整形手術で値段が安くて実績もある美容外科情報
2014年はWii Uゲームパッドの新たな使い道が欲しい
私はWii Uのゲームパッドが好きだ。そこそこ大きい画面に、任天堂謹製のアナログ&デジタルボタンが付いている。感圧式にしてはタッチ感もいい。実際の演算処理はほとんどWii U本体側で行っているので、持っていて熱くなることもない。いい意味でチープ。気楽に扱える。軽くて持ちやすく、机に置いても適度な角度が付いて見やすい。置くだけで充電できる専用スタンドもある。
私にとって、このゲームパッドの最大の問題点は「使い道がない」ということだ。
ゲームパッド単体でゲームが遊べるとはいえ、HD画質のWii Uソフトをゲームパッドでプレイするのはもったいないので、結局テレビをつけてプレイしてしまう。もし仮にトイレや離れた部屋などで続きを遊びたくても、WIi U本体からゲームパッドに電波が届かないとプレイできないし、我が家では壁ひとつ隔てたらかなり厳しい。
部屋のテレビで番組はまず見ないので番組表もリモコン機能も使わない。ミーバースには特に興味がないのでまったくアクセスすることがない。
『Wii Fit U』は確かによくできてるけど、ゲームパッドがなくてもどうにかなる内容になっている(ゲームパッド専用のゲームは何本か収録されてはいるけど)。フィットメーターと同期した後は、むしろWiiリモコンの方が操作しやすい。
せっかくだから、私はこのゲームパッドをもっと活用したい。でも、基本的にゲームパッドは任天堂およびサードパーティのゲームソフトやコンテンツ(HuluとかYouTube)を再生することしかできない(しかもWii U本体から一定の距離内で)。シンプルで速いWebKitベースのウェブブラウザも用意されているが、シンプルで速いブラウザでしかない。
「Wii Uは始まってもいない」などと言われているが、残念ながら私も同意せざるを得ない。我が家のゲーム機やデバイスの中で最も稼働率が低いのはWii Uだ。PS3、3DS、iPad、それぞれが強固な縄張りを形成している。我が家におけるこれらの縄張り争いにWii Uが参入するために、以下のような要素が欲しい。
1. ユーザーが用意した自前のファイルの閲覧・再生
ホームサーバーとそのビューワーとして、Wii U本体とゲームパッドはうってつけのように見える。でもそういう使い方は今のところ一切できない。PS3のトルネのようなテレビチューナーとまでは行かなくても、せめてSDカードやハードディスクをつないで、写真や動画をゲームパッドで再生できるようにしてもらえないだろうか(今のところFAT32のハードディスクのマウントさえできない)。
極端な話、スマートフォン版と同等のDropboxアプリがWii Uにもあればいいのにと思う。スクリーンショットのアップロードだけじゃなく、もっと多様なファイルをWii Uで扱えるようにしてほしい。動画・音楽だけでなくePubファイルやcbz/cbrファイルなんかも見られたら本当にありがたい。
スマートフォンのアプリストアみたいに、ニンテンドーeショップでそういったサードパーティ製のユーティリティアプリがいろいろリリースされるのが理想的だけど、あらゆる意味で実現することはない模様。残念です。
2. 無線LANルータ経由での映像伝送
ハードの仕様上100%無理なのかもしれないけど一応言わせてください。PS3のリモートプレイと同様に、無線LANルータを中継してゲームパッドに映像伝送できるようにならないもんだろうか。多少遅延してもいいから、ルータの電波の届く範囲でなら家の庭とかでも使えるぐらい柔軟になってほしい。3. 旧Wiiソフトの使い勝手の改善
後方互換があるのは有り難いが、旧Wiiソフトはゲームパッドだと本当に遊びづらい。起動さえやりにくい。そろそろ、旧Wiiソフトの操作をゲームパッドでも行えるようにしてもらいたい。Wiiリモコンのポインタ操作はタッチパネルでそれなりにエミュレートできそうに思える。SD解像度のWiiソフトなら、ゲームパッドで遊んでも「もったいない」感じがしないのもいい。旧Wiiソフトの使い勝手が向上するとWii Uネイティブソフトの売り上げの足を引っ張るから、あえてあの投げやりな感じのまま放置してるんだろうか。
4. バーチャルコンソールにサブスクリプションモデルを導入
ゲームパッドとレトロゲームはとても相性がいいが、1本買うたびに決済するというのは若干敷居が高い。「月xxx円ですべてのバーチャルコンソールソフトがプレイでき、無料ユーザーは毎日5分間だけ遊べる」みたいにならないだろうか。先代のWiiの発売前にはオプションで導入するという話があったはずだけど、けっきょく実現しなかった。以上のようなことは社内ではとっくに検討済みなんだろうとは思うけど、一応書いた。
「ハードを(安く)売って、コンテンツ販売で回収する」のはいいと思うけど、だからといって「買ったコンテンツしか再生できない」というのは、Wii Uに限ってはちょっともったいないと思う。電子書籍端末じゃないんだから。もう少しユーザーの好きなように使うのを許してほしい。すでにPCとゲームパッドを使ったハックがいくつか登場しているみたいだし、ゲームパッドをもっと面白く活用したいという需要は案外大きいんじゃないだろうか。スマートフォンにマリオやゼルダを供給するのかどうか知らないけど、その前にWii Uとゲームパッドの使い道をどうにかしてもらえると大変ありがたいと思う次第だ。
「3DS」と「美空ひばり」と『アフターバーナーII』
■3D アフターバーナーII■セガ/M2■3DS■2013年12月18日■シューティング ■800円■★★★★★
1987年に登場し、体感ゲームの頂点との呼び声も高いアーケード用シューティングゲームの移植版。戦闘機を操って敵機をミサイルで撃墜していく。3DSならではの立体視でプレイ可能。原作でカットされた音楽のメロディパートも聴くことができる。アレンジ要素の強い「スペシャルモード」も収録されている。
オリジナルのアーケード版から26年を経て登場した3DS版『アフターバーナーII』は、ただの移植版ではなかった。
画面も音楽も含めて実に高い移植度を実現しているうえ(これだけでも本当に有り難いことなんですが)、3DSの裸眼立体視によって、本作の根幹をなす「敵機の撃墜」と「ミサイルの回避」という要素のバランスがより鮮明になり、原作の時点で極めて高かった完成度がさらに高まっている。
開発元のM2さんによる移植版でおなじみ「筐体モード」も健在だ。いい意味でぎこちなく画面が傾き、可動部のモーター音が鳴る。街道沿いのゲーセンにあったダブルクレイドル版の筐体のことをしみじみ思い出した。ついでにBeepの付録のソノシートのことも思い出した。
さらに今回は「スペシャルモード」という新たな要素が加わった。敵機撃墜でゲージをためてバーストボタンを押すと、ジョン・ウー風のスローアクションに突入。のろのろ動く敵機群に片っ端からミサイルをお見舞いできる。同社の『アフターバーナー クライマックス』にも似ているが、ゲージが異様にたまりやすい上に残機がどんどん増えるのでインフレ気味にガンガン行けてとても楽しい。これ単体で『アフターバーナーIIダッシュターボ』ぐらい名乗ってもいい内容だと思った。話はそれるが、M2さんに開発してほしいなあ。『ゲームセンターCX 有野の挑戦状』。
これまで多くの歌手やものまね芸人の方々が、美空ひばりさんの「川の流れのように」を歌った。ひばりさんに歌唱力で少しでも近づこうとする人、顔を真似る人、なるべく自己流に徹する人、東京ドーム公演の時の衣装をそっくりに再現する人……。ひばりさんの持つ様々な要素のいくつかを部分的に選び、デフォルメし、無理なところは諦める。ひばりさんのすべてを完璧にコピーすることはできないからだ。
1987年に発売されてからそろそろ30年近くが経つというのに、いまだに根強い人気があり、数えきれないほどの移植版が存在し、いまだに新たなプラットフォームへ移植される『アフターバーナーII』。一連のセガ体感ゲームの中でも突出した完成度と面白さに加えて、いかに高性能なゲーム機であっても再現のしようがない、あの巨大な可動筐体が醸し出す独特のオーラとかロマンみたいなものが、プレイヤーの心をつかんで離さないのではないかと思う。
アーケード移植界の(そんな界あんのか)美空ひばりさんがあるとすれば、それは『アフターバーナーII』じゃないかと思うのである。
で、以前父に借りたCDに、天童よしみさんの「川の流れのように」が収録されていた。私は音楽のことはよくわからないけど、天童さんはその優れた歌唱力を駆使し、ひばりさんの原曲を尊重しつつオリジナルの解釈を加えることで、もはやものまねでも完全コピーでもなく、単なるカバーの域をも越えた「川の流れのように」となっているように感じたのである。私がこの3DS版『アフターバーナーII』をプレイして思い出したのが、この天童よしみさんの「川の流れのように」だった。だから何なんだと言われると困るけど。
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1991年のファミコン通信ムック本のレビューが面白い
この「オールゲームカタログ1991」は、ファミコン通信の編集部によるムック本。全1459本という膨大な作品のデータが高い密度で収録されている。本書が発行された1991年はスーパーファミコン発売の翌年で、先行していたPCエンジンやメガドライブなどのライバルがしのぎを削っていた年だ。
この本がすごいのは、それぞれのプラットフォーム向けのゲームについて、5つ星評価と長所・短所レビューが写真付きで掲載されているところ。レビューはゲーマーの目線を保ちつつ、実際にゲームを購入しようと考えている読者の参考になる内容で、殿堂入りしたような名作ソフトやゲーマー好みのソフトでも手加減がない。
たとえ名作でも
ドラゴンクエスト ★★★★
○洗練されたゲームバランス。鳥山明のモンスター。誰でもクリアー可能。ローラ姫と宿屋。
×単調な戦闘。カニ歩きの主人公。たいまつ。平面的な竜王。ダースドラゴンのラリホー。
無条件に星5つにしても良さそうな作品だが、星は4つにとどまっている。なお、続編である『ドラゴンクエスト2』『ドラゴンクエスト3』には星5つの評価が付いている。
スターラスター ★★★
○コックピットの臨場感。難易度が選べる。スッキリしたグラフィック。
×位置のつかみにくいレーダー。難しい敵ビームのよけかた。BGMなし。
隠れた名作として名高い。私は当時何度もクリアするほど好きな作品だったが、冷静に見れば万人には勧めがたい内容で、星3つが妥当な線という気がしてくる。
リンクの冒険 ★★★
○テクニック重視の作り。豊富な地形。神殿のBGM。イキなメッセージ(ロトの墓)。
×個性的なキャラを育てるとセーブ時に損。イマイチわからない物語。ハードな難易度。
ゼルダの伝説シリーズの2作目にあたる作品。シリーズ唯一の横スクロール型アクションで、確かにちょっと消化不良な感があった。「ロトの墓」は本当にゲーム中に登場する。
5つ星
かといって満点評価を出し惜しみしているというわけではなく、傑作タイトルには(有名・無名に関わらず)しっかり星が5つ付いている。
ザナック ★★★★★
○気分をあおるBGM。ハデな特殊兵器。元祖超高速スクロール。豊富な敵の攻撃パターン。
×カタい敵キャラ。どれも同じようなボス要塞。下手な人ほどキビシイAI。
ディスクシステムの名作。片面しか使っていないとは思えない優れた作品だった。
蒼き狼と白き牝鹿 ジンギスカン ★★★★★
○血縁やオルド、コマンド使用にともなう体力低下などの人間ドラマ。やっぱりオルド。
×嫁をやらないと反乱する武将。細分化しすぎのコマンド。第19国日本、源頼朝の高年齢。
光栄の歴史シミュレーション。「オルド」は、ある意味で当時の光栄らしい感じがする。
きね子 ★★★★★
○気のきいたBGM。設定できるピースの数。何度見てもあきない完成画面。
×10枚しかない絵。たぬきのはらづつみ。よくわからないタイトル。
当時は斬新だった、ばらばらのピースが単体で動くパズル。タイトルは『キネティックコネクション』の略。
出来のよろしくないゲームに容赦なし
一方で、出来が今ひとつの作品に対してはまったく容赦がない。この手加減も遠慮もないレビューが本書の一番の見所かもしれない。
バード・ウィーク ★
○明るくて可愛いノリ。一転して涙を誘う昇天シーン。道徳的な考えが伝わる。
×構成が単調でトロい。爽快感に欠ける。やる気の起きない展開。単なる思いつき。
子猫物語 ★
○ほのぼのチックなグラフィックと音楽。映画同様かわいいチャトラン。
×ねずみに触れただけで死んじゃうチャトラン。単純なくせに難しい。変なステージ。
もっともあぶない刑事 ★
○タカとユウジの2P。ひんぱんに出て来るパワーアップアイテム。3Dボーナス面。
×ちゃちなグラフィック。難のある操作性。変わりばえのしない面構成。しつこいザコ。
ダウボーイ ★
○爆弾に導火線をひく、火遊び的楽しさ。はしごによる敵アジト攻略。変わった画面構成。
×見るにたえないグラフィック。小さく見にくい敵の弾。アイテムの使い方がわからない。
スペースハリアー ★
○3Dで迫ってくる敵キャラクター。敵を撃つだけのシンプルな内容。多彩なステージ。
×小さいキャラクター。キャラクターの動きがトロい。情けないBGM。移植失敗。
当時は、現在のように口コミ評価やメタスコアみたいな情報をネットでチェックするような手段がまったく存在せず、ゲームソフトの購入自体がバクチのようになることも珍しくなかった。それだけに、こうしたレビュー記事は本当に有り難いものだった。ゲームの史料的な意味合いも含めて、電子書籍のような形で復刻して欲しいと思う。
ファミコン通信 オールゲームカタログ1991 [ムック/書籍]
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Bamboo Padは「ペンタブレット界のiPad」かもしれない
ADB接続のArtPadに始まって、この20年でワコムのペンタブレットを10台ぐらい購入してきた。
その結果、「理想のペンタブレット像」みたいなものが固まってきた。
1. ワイヤレスであること
私はペンタブレットを出したりしまったりすることが多いので、ケーブルがない方がありがたい。
2. 乾電池で動作すること
ワコムの製品はとても耐久性が高く、長く使えて本当に有り難いんだけど、バッテリーがリチウムイオンの専用品だと「バッテリーの寿命=製品寿命」になってしまう。使用中にバッテリーが空になったときのことも含めて、市販の単3電池や単4電池が使えればいいのにと思う。
3. ボタンなどの操作部分が少ないこと
特にintuos4あたりから、ワコムはペンタブレットのボタン操作部分にどんどん凝るようになってきた。でも、どうせ左手でキーボードを使って同時操作するし、ボタン操作部分はシンプルにしてもらったほうが私は有り難い。
4. 薄くて軽いこと
私の場合、ペンタブレットは必要なときだけ出して終わったらしまう、という使い方が多い。できれば軽くあってほしい。本体が薄い方がペン操作もやりやすい。
アップルのMagic Trackpadがこの理想にかなり近く、上記の4項目をすべて満たしている。問題は、Magic Trackpadがペンタブレットじゃなくトラックパッドだということだ。
私は、5年前に買ったワコムのFAVO Bluetoothというワイヤレスのペンタブレットを今でも現役で使用している。かなり理想に近い製品なんだけど、残念ながらバッテリーがリチウムイオン方式で、本当にどこを探しても売っていない。なおかつ本体がけっこう分厚くて重いのも残念。
先日Intuosシリーズが刷新されたが、やはりバッテリーは乾電池に非対応だし、大きさや重さもこれまでと同等。ところが、それからしばらく経って、Bamboo Padというまったく別の製品が発表になった。スペックを見て驚いたのが、私の理想とする4項目をすべて満たしているということだった。
私はBamboo Padを予約購入し、Macにつないでしばらく使ってみた。
結論から言うと「小さ過ぎるけど性能は十分」。
・バッテリーは単4電池×2本。エネループで動作する。
・USBドングルでワイヤレス接続。
・筆圧は512レベル。個人的には十分。
・タッチペンが細い。慣れが必要。太いペンは別売り。
・5年以上前のワコム製品のタッチペンが一応使用できた。でも筆圧のチューニングが全然違うらしく、力を入れないと描けない。
・操作面は小さい。慣れれば気にならなくなるかもしれないが、もう一回り大きくしてほしい。
・でも、小さいということは「最小限の手の動きで描画できる」ということでもある。
・重さ150g、最薄部4.5mm。小さくて軽くて薄い。取り回しがとても楽。
・手前のボタンは左クリック/右クリック。なくてもいい気がする。無効にする手段は多分用意されていない。
・アップルのMagic Trackpadのようにタッチ操作ができる。スムーズに操作できるが、独自のドライバで動作しているため、マルチタッチのジェスチャーはカスタマイズできないし、BetterTouchToolにも対応していない。
iPadを買ったときに思った「これさえあればパソコンが無くてもけっこういけるかも」と同じ感じがする。業務用には厳しいかもしれないけど、普段ちょっと絵を描いたり写真を加工したりする程度なら、Intuosのような高性能のペンタブレットが無くてもこのBamboo Padで十分だと思った。
ワコム ペン付きタッチパッド ワイヤレス Bamboo Pad グリーン CTH300E
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